◆カミングアウトとは◆
カミングアウトとは、セクシャルマイノリティであることを自分以外の人に打ち明けることを指します。
LGBTであることに対する偏見は根強い事から、非常に勇気のいる行為であり、根拠の無い誹謗中傷を受けるリスクを避けるため、家族にさえ言えないでいるレズビアンやゲイも多いのです。
一方で、自分を受け入れてもらいたい、ありのままの姿を認識してい欲しいと言う気持ちは、誰しもが持っているものです。愛している人に受け入れて貰いたいからこそカミングアウトをする人も多いのです。
◆カミングアウトの成功と失敗◆
カミングアウトはその後の生活に大きな影響を与える可能性が高いものです。カミングアウトをして受け入れられれば成功と言え、何かしらのマイナスが発生した場合は失敗と感じてしまう場合もあります。しかし、注意したいのは例え生みの親であっても受け入れてくれるとは限らないことです。
これは単純に理解できないと言うだけでなく、宗教上の理由から受け入れられないケースもあるからです。LGBTがなぜ生まれるか科学的な研究が進んでいる一方で、未解明な部分も多く、異常と認識してしまう人もいます。また、日本のLGBTに関する教育は遅れており、病気と認識する人すらいます。
WHO(世界保健機関)をはじめ、LGBTは病気でも障害でもなく自然に生まれる可能性があるものだと解く機関は増えているものの、LGBT当事者ですら認識は薄く、周囲に悪影響を与えたと感じた場合は自分を攻めがちな点は問題と言えます。本来は誰も非難も批判も出来ないものなのです。
◆カミングアウトの実例◆
LGBTには互助組織的な会合も多く存在し、多くのセクシャルマイノリティの心のよりどころになっています。実際にカミングアウトに成功している人もいれば、未だに打ち明けられずに悩んでいる人もいます。情報交換に有用な場である一方で、同じLGBTでも認識に隔たりがある場合もあるのです。
とあるLGBTの会合に参加した時、主催者の母親がカミングアウトを受け入れた人として紹介された事があります。しかし、主催者の母親はヘテロセクシャル(異性愛者)であり、主催者が同性愛者であること受け入れたものの、LGBTに積極的にかかわる意識が無い人でした。
結果としてどうなったかと言えば、誇らしげな主催者とは裏腹に、母親は何を話せばいいのかわからず、会場に入るLGBTも何を参考にすればいいのかわからず、気まずい時間が流れることとなったのです。
このように、カミングアウトを受け入れるにしてもどの程度受け入れるかは話が別であり、積極的にLGBTに対する偏見や社会的な差別と戦おうとする人ばかりではないのです。実際に家族にカミングアウトして受け入れて貰ったはずが、心無い一言で傷つくと言うケースも珍しくないのです。
また、同じLGBTでも状況に関する理解度が異なってきます。カミングアウトに成功しても過度な期待は危険であることをしっかりと理解する必要があるのです。
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