ゲイアナです。
今回は前回の続き。
【就活と多様な性】「男性でも女性でもない心」の大学生は、こんなスーツを選んだ
https://www.buzzfeed.com/kazukiwatanabe/lgbt-shukatu-suit?utm_term=.sjnzM9OWe&ref=mobile_share#.diAK1aMEY
要約すると、男性として生を受けたけど、女性でも男性でもなく中性でありたいと思ういわゆるMtXの大学生が、就職活動の為のスーツを選ぶためのイベントに参加した感想という記事。
いろいろなところから反感を買うことを覚悟しながら、私がこの記事を初めて見たときには違和感しかありませんでした。
- 違和感① 中性的でありたいという言葉
- 違和感② 結局選んだ服装
- 違和感③ 就職活動のあり方
- 違和感④ セクシャルマイノリティの割合
違和感①②についてはこちらの記事をご参照ください。
https://fun.colorusfsb.com/news/2871
違和感③ 就職活動のあり方
そもそも就職活動とは自分らしくあることを表現する活動なのでしょうか?
自分がやりたい仕事、やりたいと思える仕事ではなく、自分らしさを認めてくれる会社や自分らしさを表現できる仕事を求めるのが今の傾向なのでしょうか?
もちろん、自分らしさを出すことがよしとされる職業もあります。しかし仕事の大半が企業の歯車となり、その中で働いていくことになる為、必要なのは順応性ではないかと私は思っています。
私が古い人間で考え方が化石なのかもしれませんが、人が人とかかわるということは常にストレスが発生します。
良くも悪くも人間はストレスと付き合っていかなければいけません。
逆にストレスのない人間は生産性が低いという研究結果も出ています。
そんな社会の中で、果たして自分らしさを重要視している人が順応していけるでしょうか?また逆に、こんな社会にいる人が、自分らしさを前面に出している人と順応できるでしょうか?
私はセクシャリティをオープンにして就職活動をすることには全く反対していません。自分のセクシャリティを理解したうえで、自分がやりたい仕事に対してそれを理解してもらえる会社を探す。とても素敵なことだと思います。
私が古い考え方であることを理解したうえで、批判を浴びるだろうことを覚悟で言いますが、就職活動時の面接で最低限の我慢ができない人が、社会に出てやって行けるとは到底思えません。それはスーツなどの外面というだけではなく、考え方も含めてです。
自分が男である女であるという以前に、自分はどんな人間であるか、企業に貢献できる人間であるか。自分は将来どういう人間になろうとしているかのキャリアプランを考えるべきではないかと感じました。
違和感④ セクシャルマイノリティの割合
この記事に出てくるセクシャルマイノリティの割合にとても違和感を感じています。
“トランスジェンダーの7割、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアルの4割が就職・転職の際、セクシュアリティによって困っているという現状があります。“
“800人以上の就活を支援してきましたが・・・。“
この800人以上という人達が、マイノリティの中のマイノリティの人たちではないかと思わずにはいられません。
私も当事者として、たくさんの知人や友人がいますが、就職活動の時に困ったという話は一度も聞いたことがありませんし、そもそも話題にもなりません。
確かにトランスジェンダーの方は服装に困ることは多いと思います。
そしてレズビアンの方も、スカートをはきたくないと感じている人は多いと聞きます。
確かにこの方が支援した800人の中の割合はその通りなのでしょう。
しかし、この800人はきっと一般の就活に違和感を感じている人を集めた800人だと思います。そういう方々の中での割合で考えれば、もちろん割合が高くなるでしょう。
困っている人が居るという発信はとても大切です。
それを見て考えてくれる人がすくなからずいると思うからです。
その為に、声を上げている人がたくさんいるという表現ももちろん必要だと思いますが、自分の周辺にある状況とは、大きな乖離を感じた為、とても違和感を感じてしまいました。
今回は全体を通して否定的な内容になってしまったかもしれません。
こういった活動を否定しているわけでは全くありません。ただ、セクシャルマイノリティの当事者でもなかなか理解できない、それぞれの当事者がいるということ。
そういった状況で、マジョリティの方々がこの情報を受け取ってどのように感じているのか、感じてしまうのかを考えてほしいと思います。
以上 ゲイアナがお送りいたしました。
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